2019-06-11
SよりTHの音の方が「より狭いところを風が通り抜ける音」がする!
無声歯茎摩擦音(むせいしけいまさつおん)と無声歯摩擦音(むせいはまさつおん)!
Sの音より、THの音のほうが、「より狭いところを風が通り抜ける音」がしますね。
S(無声歯茎摩擦音)は、上の歯ぐきの前のほうにある「でっぱり」のあたりを息が通ります。
いっぽう、TH(無声歯摩擦音… むせい「は」まさつおん)は、舌の表面と前歯の間の狭いスキマに息が通ります。
歯だけ訓読みって。
半開きにした窓から風が吹き込んでぴゅうぴゅう言うとき、開けた窓の隙間が狭いほうが「ぴゅぅぅぅぅ」と大きな音がしますよね。
あの感覚と同じで、SよりTHのほうがスキマが狭いので、より鋭い音がします。
発音はその方の歯並び、あごの緊張感、舌の大きさによっても違うし。
「実際の動きとその方の感覚が違う」場合もあります。
発音の練習をするときには、実際の動きがどうあれその方が「じぶん的にはこうやって動かしている」という感覚から正確な発音を作るほうがよい時もあります。
実際にどう動いているかというのは、プライベートレッスンのときには… どうでもよくて。
狙いの音が出てしまえば、どんなふうに発音している感覚でもいいです。
そこは個人の感覚なので、同じイメージでは共有できないこともあるし。
音の違いを確かめるときには、間違いやすい2つの音(今回ならSとTH)を読み比べてみて、まずは身体の動きから違いを確認して。
そして何度も練習するうちに「ああ、ちょっとずつ、違うのかな?」と違いを聞き取るセンサーが耳に育っていきます。
知識と違って、感覚や筋肉に正解はないので… 一方的な配信ではその人の頭の中に入り込めないので、モヤモヤしちゃうこともありますが。
ま、そんなもんか!と続けていくうちに、気づいたらいろいろ聞こえる耳になっちゃってる、というのが私の狙いです(笑)
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