聞き流す系やみくもリスニング適性診断
目的とタイムリミットを設定
英語のリスニング能力(=聞こえてくる音を正確に聞き取るスキル)を、やみくもに英語を聞き続けることで習得しようとすると、意外と時間がかかります。
私が22歳で留学を決めたあと、渡航直前に「英語でニュース見なきゃ!洋楽聞かなきゃ!」という思いにとりつかれ、毎日を英語だらけにしてみたんですが…
私の場合「聞いても聞いても分からない、ノイズにしか聞こえない」感覚がストレスになってイライラしてきてしまって、結局「英語がわからない→英語が嫌い」でいったん止まってしまったんですね。
新しいことを勉強するとき、「できることから『楽しいな』と思える分量ずつ」積み上げていくのはとても大事です。
一度「いやだ」とか「できない」とか「やりたくないけどやらなくちゃ」とか思ってしまうと、心にブレーキがかかってしまいます。
もちろん、何らかの形でタイムリミットや目的を設定されている方もいるかと思います。
来月(=タイムリミット)のライブで洋楽 のカバーをする(=目的)、3か月後(=タイムリミット)に取引先の担当者に英語でプレゼンする(=目的)、というような何かがある方もいるのではないでしょうか。
具体的なタイムリミットも目的も設定されていない方は、逆に何か作ってしまった方が勉強しやすいでしょう。
思い浮かばない人は「来年(=タイムリミット) 海外旅行に行くので、現地ホテルのコンシェルジュでオプションのツアーに申し込めるぐらいの英語力がほしい(=目的)」ぐらいでもいいです。
進みを止めるストレス ではなく、新しい学びを前に進めるモチベーションとして、目的とタイムリミットを設定しましょう。
聞き流す系やみくもリスニング適正診断
それではここで、あなたが「聞き流す系やみくもリスニング」に向いている人かどうかを見極めるテストをしましょう。
想像してくださいね。
あなたが乗っている電車が、駅と駅の間で急にスピードをゆるめて停車しました。
あなたは特に急いで目的地に着かなければいけない理由もなく、トイレに行きたい的な緊急事態でもありません。
駅員さんは車内アナウンスで「ご迷惑をお掛けして大変申し訳ありません」と言うものの、原因については説明なしで「あと10分ほどで運転を再開いたします」とだけ繰り返します。
さて、問題です。あなたはどちらのリアクションを取りますか?
A.「なんで電車が動かないのか」の理由を知りたくてイライラする 。
B.「別に急いでないし携帯も本もあるからいいや遊んでよ」と待つ。
Aを選んだ方、私と同じタイプですね。ごめんなさい、とてもお伝えしづらいのですが、あなたには聞き流す系やみくもリスニングはあまり向いていらっしゃらないかもしれません。
前の電車がつかえている、信号が赤だとか、次の駅で急病人だとか、どれをとっても事情を知った私が解決できるものではないにもかかわらず、事情を説明してもらわないと不安で落ち着かないタイプです。
英語でも同じで、リスニング専用教材以外のもの(ニュースや映画や洋楽)を聞き流していると、本当に聞き流してしまう(全然聞いていない、別のことを考えている)か、意味がわからないことにストレスを感じてしまうかのどちらかになってし まうタイプの方です。
しかも「自分が今やっているのは無駄なことなんじゃないか?」と一瞬でも思ってしまうと、もう誰が何を言っても続けられなくなってしまいます。
そんな私にとっては、特に「先に発音を勉強してからリスニングに取り掛かる」というやり方が合っていたようです。
自分が先に発音できるようになってしまえば、今聞こえている音が何の発音かということが判別できるようになります。
「どんなシェイプが出てきそうか」という選択肢がいくつも頭に入った状態でリスニングができるので、ニュースでも映画でも「これはあの音だ、はいはい、イとエの間!」と余裕で英語を聞けるようになったんです。
Bと選んだ方は、聞き流す系やみくもリスニングでもイライラしにくいタイプの方です。私もそっちのタイプになりたかった、うらやましいです。
とはいえ短期間で 効率よく英語のリスニング力をつけるのであれば、やっぱり発音から練習されることをお勧めします。
どちらのルートをたどっても、最終的に向かう方向は同じです。
焦らずに楽しく、続けられる練習にこまめに取り組んでいきましょう。
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