2019-03-19

英語でスラスラ話すカギは音読

母国語では自分の口のなかを意識をしない

アメリカ英語発音に必要な筋肉を、ここではまとめて発音筋と呼びます。

具体的には唇、頬、喉、あごなど、頭蓋骨の下半分から胸までの間の筋肉全体を指します。
私たちは母国語である日本語を話すとき、自分の口のなかがどの母音のときにどう動いているか、になんて意識を置きません。

たとえば「イ」の音と「エ」の音で口の奥にある空洞の形はどのように変化しているかということは、しゃべっている間には考えていません。

意識しなくても、勝手に身体が動いてくれるのが母国語のすごいところです。

発音・アイデア・作文・アクセント!アメリカ英語で大わらわ

いっぽう、アメリカ英語を話すとき、私たちは大わらわです。
この発音aって書いてあるけどアと工の間なの!? アとオの間なの!? と、そもそも発音が分からないのです。

さらに「何を話すか(アイディアカ)」「どう文章にするか(作文力)」など、内容のことも普段以上にクリアにイメージしなければ、英語で意味のある文章が作れなくなってしまう。

そのうえどこにアクセントが来る? どの言葉を強調したい? という、発音力についての意識。
考えることは増えても、減ってくれることはほとんどありません。

いちばん簡単にトレーニングできるのは何か?

アイディアカ、作文力、発音力。3つの中で、いちばん簡単にトレーニングできるのは何か?
それは、発音力です。

発音力の中に含まれるリズム、フロー、シェイプの3要素とも、好きな文章や歌の歌詞を見つけて、ひたすら読み続けることでトレーニングできます。

音読は、ひたすら、一定のテンポで声を出して読みます。
知らない単語の意味を調べる必要はありません。

発音が間違っていたらどうしよう?
今は気にしないでください。

リズム・フロー・シェイプの3つのバランス

とにかく、リズムとフローとシェイプの3つのバランスを整え、英語の発音筋を育てるためのエクサイズとして、選んだ教材や歌を音読し、発音筋を英語の動きに慣れさせます。

私が主宰するえいご発音塾「こまば音庵」のレッスンでは歌の歌詞や、映画の脚本、NEW HORIZON 3(東京書籍)、例文で覚える中学英単語・熟語1800(学研教育出版)、DUO 3.0(鈴木陽一著、アイシービー) など、その方の目標、英語力、内容的な好みに合わせたものを教材として音読します。

読み始めはつっかえつっかえ、あれ? これなんだろう? と考えながらゆっくりすすめます。

意味が分からなくても構わない

「本当に意味が分からないまま読むんですか?」と何度も確認してくる方がほとんどですが、最初のうちは筋トレとして練習をしていきます。
「筋トレって言うなら正しい発音ぐらい教えてくださいよ!」と言う方もいますが、それも後でいいです。

とにかく止まらずに大量に読み流す姿勢の確保を最優先に、声を出して読み進めます。
レッスンのときには私が先に読んだ速さ(生徒さんが普段読む速さよりけ っこう速い)と同じスピードで読んでもらいます。

このエクササイズの目的は「慣れない英語を大量に読んでも、頭が飽和する(それ以上英 語を受け付けなくなってしまう)のを防ぐこと」と「つねに文字から映像を作れるような 柔軟な脳をつくること」のふたつです。

エネルギーを無駄遣いせずに蓄えておく

TOEICなどの試験を受けたことのある方はお分かりでしょうが、問題の量がとにかく多いんですよね。
初めてTOEICを初めて受けた方は、たいてい「多すぎて最後までたどり着かなかった」と言われます。

慣れない量の英語を読むと、最初のうちはそれなりのスピードで進めることができても、疲れてくると読む速さが落ちたり、頭に入ってこなくなったりします。

鬼ごっこみたいなものですね、元気なうちは逃げ回っていられるけれど、疲れて息が切れてくるとすぐに追いつかれて捕まってしまう。

鬼に追いつかれないようにするにはどうしたらよいかというと、いちばん簡単に改善できることは「エネルギーを無駄遣いせずに蓄えておく」ことです。

軽く速く読む!

たとえば資格試験などで も、序盤に頑張り過ぎて、後半スタミナ切れを起こすよりは、軽く速く読み進めて行っ て、時間があれば戻って見直す、という作戦のほうが、取り組むことのできる問題数が上がるので、点数が上がりやすくなります。

その「軽く速く読む」ことができているかを判断する、もっとも分かりやすい方法が音読 です。
読んでいる途中で「あれ? この単語なんだっけ…」と考え始めると音が止まってしまうし、指でなぞりながら黙読するより声に出した方が速さを実感できます。

小学校や中学校の国語の授業で宿題に出された音読を思い出しながら、何度も音読してみましょう。
誰に何も言われなくても、同じものを何度も繰り返し読み続けることで、徐々に「あ、この単語はこういう意味かな…?」という推測が自力でできるようになります。

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