レッスンの効果を上げる三種の神器
三種の神器
私が主宰するえいご発音塾「こまば音庵」 では、レッスンの効果を上げるための三種の神器として
1.鏡
2.録音機器
3.メトロノーム
の活用をお勧めしています。
1.鏡
鏡はシェイプの確認のために必要不可欠なツールです。
面白いもので、「それではthの練習をしましょうか」などとレッスン中にシェイプの練習をしているとき、「ご本人は言われたとおりに発音しているつもりでいるけれど、筋肉が動いていない」ということがあります。
私はその人の口の中がどのような形になっているかを音から(その人の発音を聞いて)判断できるので、直すべき場所を特定するのには困らないのですが、たまに「いや、言われたようにやってますけど(怒)」と言われる方もいます。
そんなときには実際にご自分の筋肉の動きを鏡で確認していただき、「やっているつもりでいたけれど、思ったとおりに筋肉が動いていなかった!」というのを一緒に見つけて、ひとつずつ丁寧に直していきます。
発音は一瞬ごとに変わっていくシェイプを正確に声にしていく作業ですので、筋肉の動きを自分で確認しながら進めていくための道具として鏡はとても有効です。
2.録音機器
鏡を使って筋肉の動きを確認するのと同じくらい重要なことが、「自分がどの筋肉をどう動かすと、どんな音として実際に発音されるのか」という感覚を把握しておくことです。
発音レッスンをマスターされた方は、かならず「自分がこの筋肉をこう動かしたからこの音が出た」という情報が、頭の中で整理されています。
英語を母国語とするアメリカ人と発音レッスンをする場合、
私「ラブ」
先生「ちがうちがう、love」
私「ら… らヴ?」
先生「いやいやいや、loooooooooove」
私「ら?ろ?… ヴ?」
先生「そうそう」
みたいなやり取りを延々と繰り返すのですが、このタイプのレッスンの効果をきちんと得るためには
「あ、ココの筋肉をこう動かすと正解に近づくのか…」
という記憶を整理して覚えておく必要があります。
そうでないと「先生がいないと発音が再現できない」という状態に陥ってしまうんですね。
レッスンの場でしか正確に発音できない(お手本を聞かせてくれる先生がいないと正確な発音が分からない人)と、レッスン以外の場所でも正確な発音を保てる人(先生がいなくても正確な発音を見つけられる人)は、練習のしかたが違うんです。
正確な発音を素早くマスターされる方は、レッスンのときにかならず「この筋肉をこれくらい動かすとこの音になる」という知識と筋肉の記憶を結びつけながら練習に取り組んでおられます。
特にその「知識と筋肉の動かし方のつながり」を確認するために便利なのが 録音機器です。
レッスンの効果を最大限に高め、記憶が薄れないように記録する習慣をつける。
地味ですが、大きな違いが出てきます。
ICレコーダーやスマートフォンなどの録音機器を活用して、着実な上達を目指しましょう。
もちろん、レッスンを録音する前に、先生に「録音してもいいですか?」と確認することをお忘れなく。
3.メトロノーム
このブログで紹介する発音練習方法には、メトロノームが欠かせません。
発音の9割がリズムで決まる、と言ったときのリズムを保つための道具がメトロノームです。
カタカナ英語とアメリカ英語発音のリズムの違いは、母音の数の数え方と伸ばし方の違いです。
リズム感を保つためにはメトロノームを使いながら練習するのがお勧めです。
最近ではスマートフォンの無料アプリでもメトロノームが出ていますので、簡単にメトロノームの効果を確認することもできます。
ぜひ、この「三種の神器」使ってみてくださいね!