英単語を暗記する前に
英単語をたくさん知っていると良いのは分かるけど… 暗記はツラいし、短期間に詰め込んだ知識はすぐに忘れてしまいます。暗記はイヤ、でも会話はしたい!という方に試してもらいたいテクニックを紹介します。
こんにちは。
アメリカ英語発音トレーナーの
木村小百合です。
赤い糸を、人差し指に?
突然ですが、こんなの見たことありますか?
人差し指に赤い糸(人差し指は英語でindex finger)。人差し指に糸やリボンを巻いておくと記憶力が良くなるという迷信(っていうと何だか、効かないって決めつけてるみたいですが…)です。迷信は英語でsuperstition(s)、アメリカのシンガー・ソングライターのレジェンドStevie Wonder(スティービー・ワンダー)の有名曲タイトルにもなっています。
単語ってなんか、覚えられない…
人差し指に糸を巻いても巻かなくても、単語の暗記は苦行です。そもそもあの、大学受験の単語集が嫌いで!呪文のようなアルファベットを何千個も覚えるなんて… ホラー映画並みの恐ろしさです。
単語も文章もググれば出てきますから、EメールやWhatsApp(180カ国以上10億人以上が使う、海外版LINE的なアプリ。ちなみにアプリは英語でapp)での簡単な会話に高い英語力は必要ありません。とはいえ会話で相手に何か聞かれるたびに黙って検索を始めるわけにもいきませんから、自分が日本語でよく使う単語ぐらいは英語で知っておきたいところ。
覚える前に思い出す
そこで「じゃあ単語覚えていきましょう!」と苦行モードに入る前に、知っておきたいことがあります。それは「私たちの周りは、けっこう英語だらけ」という事実。だってカタカナで書くものは全部、外国語から来ているんですよ。日常会話で使う単語なんてだいたい衣食住のどれかですから、ファッションとグルメとインテリア。はいもう全部カタカナ(笑)グルメはフランス語ですがまあ、フードもドリンクも英語。商品名もほとんど英語で通じます。レストランは元々フランス語ですが英語でも通じます。
洋服なんてカタカナじゃないアイテムありませんし、和食以外のレストランならメニューは大抵カタカナ。食べ物に関してはイタリア語とフランス語も多いですが、原語のまま英語で使えるものも多いです。食通(あ、グルメも英語で通じますが、けっこうな食通の雰囲気になります。「食べ歩き好き」ぐらい気軽な感じの人はfoodie/フーディー)同士だと特に、食べ物の話は原語で進みます。
逆に椎茸やパン粉を「Shitake」「 Panko」で知っていたりします。パン粉はbreadcrumbs(ブレッドクラム)ですが、アメリカのパン粉はヨーロッパ系なので(シュニッツェルに使うような)粒子が細かいんです。私たちが揚げ物に使うパン粉は「粗挽き」扱いで、アレが欲しいときはPankoと言います。
インテリアだって最近は何でも、カタカナの名前で売ってますからね。ブックシェルフとかオットマンとか、ちょっと落ち着いて考えてみると8割がた、カタカナで知ってます。断言します。「これは英語!」と意識していないからパッと出てこないだけで、想像以上に知ってる単語は多いものです。
記憶の有効活用
受験勉強や資格試験で絶対必要というのでもない限り、苦行のような単語の暗記はお勧めしません。辛いと英語にネガティブなイメージがついてモチベーションが下がり、途中で挫折してしまうからです。
暗記の前にまず、無意識のうちに自分が知っているカタカナを、意識のフィールドに持ってくる作業をしてみましょう。最初はなかなかピンと来ないかもしれませんが、一度気づいてしまうともう、私たちの周りにあるものがほとんど英語だということが、現実味をもって感じられるようになりますよ。
とはいえカタカナで知っているものは、英語にすると発音が変わることはお忘れなく。カタカナがなかなか出てこない方、英語での発音がピンとこない方はぜひ、こちらのフォームからご連絡くださいね。一緒に探していきましょう!