「練習」と「実践」の違いをなくす
練習のときに会話のことをイメージできているか
「練習」という意味を持つ英単語には「practice」や「exercise」などがありますが、どちらにも「実践する」という意味が同時についてくるのが興味深いです。
たしかに、実際の会話で実践できない発音練習には、あまり意味がない気がします。
・・・と思うでしょう?
それでも、結構いるんですよ… 何度も練習した身体の使い方が、本番でぜんぜんできなくなってしまう方。
本番に対する緊張で頭が真っ白になってしまう(歌ではStage Frightとも呼ばれる、パフォーマンスへの過度の緊張)生徒さんには別メニューを組んで、緊張とケンカせずに付き合う方法を探します。
ただ、練習の成果を会話に活かせない人は、練習のときに会話のことをイメージできていない場合が圧倒的に多いです。
発音練習は発音練習、英会話は英会話、と頭の中がまっぷたつに分かれてしまっているんですね。
せっかく練習するなら、実践を想定したトレーニングをしないともったいないです。
もっと上手になったら、という日は来ない
「自分は力不足だから、もっと上手になったらしゃべります」
という生徒さんもいますが、「もっと上手になったら」という日は来ないことのほうが多いのも事実。
また、そういう人たちの理想というのは、毎日のように高くなっていくんですよ(笑)
3ヶ月トレーニングして上手くなっても、その人の今日の理想の高さは3ヶ月前よりずっとずっと高くなってしまっているので、どんなに頑張ってもその人が自分に納得のいく日は来ないという悲しみの連鎖が起きてしまいます。
上手くなる一番の近道は自分の発音を他人に聞いてもらうことです。
英会話が苦手なら、歌の歌詞を音読してみる。
人に聞かせるのが嫌なら自分で録音して聞いてみる。
「できないから、やらない」という気持ちから、「できないけど、やってみよう」へ と気持ちを切り替えることが重要になるのは、まさにこの瞬間です。
あなた自身と向き合う時間
あなたの言葉や声は鏡です。
声を出した瞬間の体調、心の状態、強さも弱さも発音のトレーニングは声を磨き、筋肉を鍛える時間であると同時に、あなた自身と向き合う時間でもあると考えましょう。