2018-12-04

子どもへの英語教育はいつから?本当に必要?

子どもへの英語教育
こんにちは。
英語発音さいごの砦(笑) 中島小百合です。
先日、こんなメールをいただきました。(個人を特定するものを削除しています)

子どもの英語教育についてのご相談メール

実は僕が溺愛してる孫が、いま小学二年生です。英語に慣れさせようという親と本人のぼんやりした希望もあって、週一で*****に通っています。

足掛け2年になります。しかしながら、その成果が出ているのか疑問で、こちらが簡単な英語で話しかけても反応が鈍くやりとりができる感じではありません。

英語を使う機会が限られているせいなのか理解するには不十分な年齢なのか、そしてこのまま続けさせるべきか迷っています。何か良いアドバイスがあれば是非お願いします。

くーぅぅぅぅ!!この質問、めーちゃーめーちゃー頂きます。
そのたびに悶絶します。

なぜかというと… 子どもが英語を学ぶことが、必ずしも良いことには思えないからです。

あくまでも中島個人の考えです。
特定の個人や団体を誹謗・中傷する意図は全くなく、むしろ「両親とも日本人の家庭で育つ子どもが、お稽古ごととして週2未満の頻度で通う英語スクールで得られる成果」についての統計や資料があれば… ぜひ拝見したいです。

中島小百合からのお返事

可愛いお孫さんのお話、お聞かせいただきありがとうございます。
うちの夫婦には子供がおらず、あくまでも私自身の英語学習経験と、読み聞きした知識からのお話になりますが…

英語は学ぶ本人に前向きな学習意欲と環境がなければ、習得が難しいように感じます。

生徒さまから、ご家族(お子さん、お孫さん、甥御さん、姪御さんなど)の英語を見てほしい、何年も英語教室に通わせているが効果が見えない、というご相談をいただいた時、4つの項目をチェックしていただくよう、お伝えしています。

4つのチェックポイント

1.本人が本当に英語を話したいと思っているか

2.ご自宅に英語を話す環境があるか(親御さんは英語を話せるか)

3.(すでに教室にお通いの場合)本人はそのスクールや先生を気に入っているか

4.(すでに教室にお通いの場合)先生に大人を教える技量があるか

上記4点の項目に対して、Yesが多ければ続けていただくことをお勧めします。Noが多い場合には、何らかの形で現状を変えるアイディアをご提案しています。

1番が最も大事で、最も難しいところです。

本人が英語に興味がありますか?

友達が外国人でも、Disney映画が好きでも、レゴが得意でもVan Halenが好きでも(←居たんです、小学校3年生の男の子!毎週カラオケをバックに私がエレキギターを弾いて、ハードロックを熱唱していました) 何でもよいのですが、本人が英語に興味があり、好きであることが前提です。

親御さんが英語で苦労されたから、早いうちにお子さんお孫さんを英語に触れさせたいというお気持ちが、お子さんを英語教室に通わせる最大のモチベーションかと思います。

しかし、どうしても “You can take the horse to the water, but you cannot make him drink. (馬を水辺に連れて行けど、水を飲ませることはできない)(慣用句)” という部分があります。

ご家族は英語を話されますか?

2番はバイリンガル育児の理論なので完全には当てはまりませんが、英語を話す時間と日本語で話す時間の割合が1:2以上であれば、子供は第二外国語を習得できると言われています。

また、1日16時間起きているとして、「12歳まで2000時間」(9歳から12歳までの3年間(17,520時間)で習得するなら毎日2時間弱英語に触れる)、「週25時間(1日あたり約3.5時間英語に触れる)などの指標もあります。

この時間数は非現実的ですが、ご両親とも日本語話者の方の場合、少なくともお教室に通う頻度は「前回の内容を忘れる前に次のクラスが受講できる」状態(週2以上)を作りたいところです。

他のお稽古ごとの時間を全部英語につぎ込むようなイメージになってしまいますね・・・。

もしご両親が英語をお話しにならない場合、よほど本人が前向きでないと、このボリュームで通わせるのは難しいです。

英会話教室に楽しんで通っていますか?

3番は、1番2番を踏まえて… 目標を「英語の習得」ではなく、英語を毛嫌いせず、本人が英語を勉強したいと思った時に、心理的な抵抗なく、学習を始められる状態にシフトした後のお話です。

先生や教科書やクラスの雰囲気や宿題の内容など、本人がストレスなく英語を楽しめる仕組みが整っているかどうかを判断します。

もちろんキッズはお友達が同じ教室に通っていれば楽しんで通うでしょうし、2年お通いでしたら今やめたら仲間はずれにされてしまう、などのご事情もあるかと思います。

ただ、お教室に通うのが嫌→英語きらい、となってしまうのは極力避けたいです。

講師のクオリティは大丈夫?

4番はキッズ英会話教室の運営側の事情です。
お月謝を支払う人とサービスを受ける人が違う業態では、実際の講師のクォリティより、親御さんの耳目を集める営業や広告に資金を注入する傾向があります。

特に講師が日本人の場合には、その方の英語力を確認することで、お子さんに提供されている教育の質を確認していただくことができます。

講師の英語力の確認については、大人との個人レッスンを教えているかどうかを尋ねれば分かります。

大人のクラスを教えていない(教えられない)日本人の先生しか講師の選択肢がない場合には、他の教室の方がよいかもしれません。

本人に英語に興味がないなら・・・

私は個人的には、ご本人が英語にそこまで興味がない場合は、英語より国語の勉強をしてほしいと願ってしまいます。

論理的思考能力と、言葉で想いを伝える力を磨いておけば、それを日本語で出力するか英語で出力するかはいつでも選べるからです。

こども英会話は業界的には一番儲かるフィールドなのですが、上記のような理由から私にはどうしても抵抗があって… ご家族の方のお支払いでお子さま、お孫さまの英語を見るのはお断りしています。

すっかり長くなってしまいましたが、お孫さんが英語と仲良しなれますように、心からお祈りしております。

 

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